日焼け止めに配合される紫外線吸収剤と紫外線散乱剤、何が違うの?

『紫外線吸収剤』と『紫外線散乱剤』

日焼け止めにはこのどちらか、または両方がはいっています。吸収と散乱何がどう違うのでしょうか・・・?

紫外線にはいわゆる日焼けと言われる原因となるUVBと真皮まで届きコラーゲンを破壊する原因となるUVAがあります。紫外線吸収剤と紫外線散乱剤にはそれぞれ得意なUVがあります。

紫外線吸収剤

紫外線吸収剤はその名の通り紫外線を吸収して他のエネルギーに変えてくれる成分で、紫外線防止効果は高いですが、肌の上で化学変化を起こすので肌には負担になります。
さらに、日焼けを起こすUVBの防止効果は高いものの、日常紫外線のUVAはあまり吸収できません。
また、ある一定量の紫外線を吸収すると壊れてしまうので、塗りなおす必要があります。

化粧品に使われている吸収剤は32種類

・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
・t-ブチルメトキシジベンソイルメタン
・2―ヒドロキシ―4―メトキシベンゾフェノン
etc…

どれも呪文のように長い成分名ですね。それだけ構造が複雑という事です。
この長い成分は『ベンゼン骨格』と言って、生体内にはほとんど存在しないものです。なので、お肌につけた時、反応を起こす方も少なくありません。
日焼け止めが合わない方は紫外線吸収剤が原因の方がほどんどです。

紫外線散乱剤

いわゆる日焼けと言われるUVBを防ぐ効果は紫外線吸収剤より低いですが、真皮まで届くUVAに対しても効果があります。吸収剤のように壊れる事がなく持続します。
化学変化もおこさないので、肌に負担は少ないですが難点は白浮きすること、滑りが悪く使用感が悪いことです。お粉やファンデーションにも散乱剤が使われています。

UVA→紫外線散乱剤

UVB→紫外線吸収剤

紫外線吸収剤は肌を黒くするUVBに効果があり光老化の主な原因のUVAには効果が低いので、日常生活ではたくさんは必要ありません。UVBに対する防御力の高さはSPF値で示されているので10〜20くらいのものを選べば吸収剤が少なく刺激の少ないものを選べます。

逆に、レジャーや野外に長時間いる場合はSPFの高いもの(紫外線吸収剤が多いもの)を選んだほうがしっかり日焼けを防ぐことができますね。
紫外線散乱剤は紫外線を浴びても成分がこわれないので、お粉やファンデーションを付け直す事で紫外線をカットするのも有効です。

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紫外線吸収剤は化学変化を起こすので肌を乾燥させますし、紫外線散乱剤はお粉なので水分を取られて乾燥します。

どちらも上手く使うためには保湿成分の入った日焼け止めを選ぶ事や、スキンケアでしっかりと保湿しておく事が大切です。
シアバターやアルガンオイルなど保湿力も高く抗酸化作用もあるオイルをプラスしたり、スキンケアの仕上げにワセリンで肌に膜を作ってあげることで日焼け止めの刺激から守ってあげるのも1つ作戦です。

クレンジングにも注意

日焼け止めで肌が荒れるもう1つの原因はクレンジングです。
日焼け止め効果の高い汗や皮脂に強いものは、そのぶんクレンジング力のあるものではないと落ちません。クレンジング力の強いものは肌に負担がかかるので、二重に負担となります。日常的に使う日焼け止めと、レジャーやアウトドアで使う日焼け止めは使いわけてなるべく負担の少ない日焼け止めをお使いください。
肌荒れしてしまったら日焼け止めが使えなくなり、それこそ紫外線対策ができなくなってしまいます。サングラスや日傘なども利用し、マイルドな日焼け止めと、しっかりとした保湿で肌を紫外線から守りたいですね。

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